2015年6月6日土曜日

二人でお酒を の二人は別れてる?つきあってる?

二人でお酒 という歌をご存知でしょうか。
恨みっこ無しで 別れましょうね
で、はじまる昭和の大ヒット歌謡曲です。

交際中なのか、そうでないのか


いきなり別れ話を持ち出していますので、交際中のように思います。
交際してないのに別れるということが可能とは思えませんから。

まぁ、世界は広いですので、交際してないのに別れる技を会得した方もいらっしゃるかもしれませんが、普通は無理です。居間でブログなんか読んでいる時、おもむろに立ち上がって風呂からあがることもできないのです。風呂からあがるには風呂に入ってないと。カルピスウォーターの気は抜けないのです、炭酸ガスが入ったカルピスソーダでないと。
ということで、ここは素直に考えて「交際中」か「交際中だった」ということでいいでしょう。

交際とは何なのか。については中学生の頃からことあるごとに考え、最近でもそれについてのブログエントリを2年ほど草稿し続けています。そこを考えると事態は無制限に膨らんでしまうので今回は考えないことにします。


二人に何があったのか




2コーラス 目には

こうなったのも お互いのせい

なんていう歌詞があります。別れましょうと言っているわけですから、それには何か理由があるはずで、その理由を指す言葉が「こうなった」で、その原因は「お互いのせい」らしいです。「こうなった」というのはどうなったのでしょう。世間で見聞きする「こうなった」について脳内ランキングを集計すると次のようになります。

  1. どちらかか両方のウワッキー
  2. 性格や趣味のフイッチー
  3. 飽きて忘れるソエーン
  4. 家族が反対のロミオトジュリエッター
  5. 騙されれだけのサギッチー
  6. そもそもつきあってないポカーンコンチネンタル

あたりが上位かなと思います。で、この二人の場合、上記のどのパターンに該当したのか。ここで重要なのは次の歌詞です。

いたわりあって別れましょうね

1の場合で、いたわりあえるというケースは双方が賢者か、実はお互いの親だったか、もしくは特殊な趣味の二人な気がします。2、3、4 は場合によっては可能かもしれません。5、6も該当しないでしょう。

となると、この二人に起きた「こうなった」は

  • 性格や趣味のフイッチー
  • 飽きて忘れるソエーン
  • 家族が反対ロミオトジュリエッター

のどれかでしょうか。と、考えようと腕を組んだところで、トラックパッドに手が当たって臨時ニュースが入りました。

某国営放送さん前説の衝撃


インターネットの動画共有サービスYにアップされた過去の某国営放送の映像に、まじめで常識をわきまえた感じのアナウンサーさんが「明日からは他人の二人。恋に終止符を打っても、あなたと交わしたいブランデーグラス 大人の恋の別れを、水牧あさ実さんの歌声でお届けしましょう、二人でお酒を!」と前説を語ってらっしゃるではないですか。さらりといきましたよ。

それが作詞家の意見を反映した公式コメントだとすると、飽きて忘れるソエーンは消える気がします。だって、空気遠近法的によって疎遠になってるんだったら、明日から他人じゃなくて、もうとっくに他人ですから。


他人の関係


前説でおっしゃった「明日から他人の二人」だけどまた次回という繰り替えされる流れは 二人でお酒を と同時に同じく昭和のヒット曲の 他人の関係 じゃないですか?
他人の関係は、毎回他人の関係です。それを大人の関係と歌ってたと思います。他人の関係の二人は交際中なのでしょうけど、ここからここまでという線引きは無いフリーダムな感じがします。もうお酒も関係なくなるし、牛丼チェーンに血糖値とカロリー摂取のためだけに通う医療行為のようなナイチンゲール話に傾きそうなのでそれは忘れます。

「あいさつしますね」と約束はしない


なんとなく同じ電車に乗ってる人とか、散歩中にいつもすれ違う人とか。そういう 関係は、いつ開始したのかわかりません。他の営業所からたまに来る人とか、よく来る御用聞きの人とか。契約のように「明日からあいさつしますね」と約束してるわけじゃないです。学校や会社でともだちになるのも契約は無いのがは普通だと思うのです。ナチュラルだと思うのです。僕らはなるべくナチュラルにいきていたいじゃないですか。

ところが赤毛のアンはそうじゃなかったので衝撃をうけてますが、それはまた機会があれば。

契約をするというコト


就職とか売買契約は「今日から契約します」という約束を起として関係がはじまります。わざわざ印紙とかサインとか捺印とかまでする自然界に無いアンナチュラルな儀式です。なぜアンナチュラルなことをわざわざしているのかというと、対価を支払いそれに見合った利益の重さを規定する必要があるからです。ともだちや顔見知りに対価や利益の尺度を規定する必要はないですから。

暗黙の規約にエア捺印


じゃ、男女交際だと必要なの? 個人的にはともだち関係と同等に契約の必要は無いと思いますけどね。

でも、世間では「つきあってください」という交際の申し込みと、その回答による契約関係の開始が宣言されることが多いです。僕はこれまで結婚してくれと言ったのは人生で一度だけ中学の頃です。それは顔から火が出るくらいに恥ずかしいリアル耳をすませばで、思い出話は勘弁してほしいのですが、それ以来ありません。様奥には交際してくれとも言ってないです。言葉にしてないだけで、その時の熱量は高かったですけどね。一度くらいは「つきあってください」いってみたいと思ってたら天文台の夢を見ました「月会って下さい」とかって。でも夢なんでノーカウントかな。

異を唱えるつもりは毛頭ないし、毛根もなくなりそうですし。義務教育には無いものの、それが人類の英知として支持されているということも評価しないといけません。交際も「申し込み」と「承諾」という調印を起点にはじまる契約期間なんでしょう。書面になってないだけで、お互いに暗黙の規約がありそうです。そこにエア捺印とかエアサインするんでしょうね。エアですから、もう最初からボタンの掛け違えが仕込まれてそうでスゴイです。恋愛ファンにとっては、それがゲーム性を高めて3DSやWiiUより面白いのかもしれませんね。相手のエア規約にある条項をみつけていくゲームは、マスターマインドみたいな感じでしょう。

「つきあってください」「はい」の流れによるエア捺印に含まれるゲーム性を除いて唯一、英知として認める契約の理由は排他ですかね。

ブランデーのおつまみはポテチじゃない


そんなエア契約書の条項探しゲームを終えた二人がブランデーで乾杯する歌。それが、二人でお酒を ということなのでしょう。契約は無いですから、毎朝たまたま同じ車両に乗り合わせるような、たまたま同じクラスなった同級生のようなナチュラルな関係です。ブランデーを飲もうが、カルピス原液で乾杯しようが、ミロの粉を食べ合おうが自由です。やならこっちはミロに牛乳入れたらいいし、カルピスソーダにしてもいいし、コークハイにしてもいいです。っていうか、某国営放送さんは、この歌詞のどこからブランデーを引っ張り出してきたんでしょうか。面白いです。

僕は両手だらりとイメージしていたお酒は チューハイか ビールです。おつまみはポテチやお好み焼きです。某国営放送さんは、大人な男女といえばブランデーだっていうのがすごいです。ブランデーはなんとなくおやすみ前酒とかデザート酒って感じがするので、おつまみはビターな輸入チョコレートとか干しぶどう、レーズンバターとかナッツでしょうか。いやいや、おつまみは摩天楼の灯りに照らされた君の瞳さ。なんておっしゃるのかもしれません。すごいぞ某国営放送、かっこいいぞブランデー。

別れてないじゃん


交際中という一連のシーケンスの中で、その価値があるとしたら「人々の英知としての排他制御」だと言ったばかりでナニなんですが、別れてさみしくなったら二人でお酒をのむという約束を想像すると、無意識のうちに失笑が小爆発しました。おもしろすぎます。せっかく十歩ゆずって構築した交際というものの定義が早くもイノベーションです。別れた後も二人でお酒をのめるのであれば、別れる前と何が違うんでしょう。周囲からも、あの二人は別れたのか別れてないのかの定義があいまいみーでしょう。ユーアンミー ミーアンユー レッツロックンルール。

さわやかにキュンとする歌にしてみたら


もしかしたら先に作曲ができていて、その音に合わせて作詞をしなければならなくて、コンセプトにあう言葉を載せていったら「二人でお酒を飲みましょうよ」がぴったりだったのかもしれませんが、こんな歌詞もメロディーに合いませんか?

さみしくなったら みんなでお茶でも飲みせんか 飲みませんか

「飲みましょうよ」というのの「しょうよ」にはスイートなおねだり感があり、交際中の相手に優先的に使いたい言葉のような匂いがしますので、ここは お友達に声をかける感じで「飲みませんか?」とお誘い的な質問にしてみました。でも、飲みませんかを2回繰り返してるのが軽度に迷惑な印象を与えるかもしれませんので

さみしくなったら みんなでお茶でも飲みせんか そのうちにね

どうですか?ずいぶんさわやかで、こっちのほうが全然しっくりきませんか?っていうか、こっちのほうが「もう別れたんですね」という感じがしてキュンとしたエモ感が高い気がするのは僕だけでしょうか。声をだして歌ってみたら、そもそもひっかかってるポイントがお酒の種類や誘い方でない事に気づきました

ガリガリ君梨味絶ちしたのに、ガリガリ君予約してる


交際中に得られる最大の恩恵は、顔みたいとか声ききたいとかいう理由だけで会わせろリクエストをしてもストーカー通報されないことあたりだと思うのですが、交際中でないのに、そんなバファリンの薬理以外の半分の成分要求みたいなコールをしましょうねという未知の条約を「飲みましょうね」とエア捺印してるようで首がねじれます。新たな交際シーズンに入っただけで、別れも交際もまるでパラドックスです。ガリガリ君梨味を一生分だべたから、もう絶ちますと誓った人が、食べるつもりはないけど、赤城さんの情報をfeedlyに登録してしょっちょうチェックたり、食べないけど予約だけしてみたりしてどうするのかという話です。ガリガリ君はもういいでしょう。頭痛いなら、やさしさよりもお薬を飲みましょう。あんまりひどいなら検査してもらいましょう。ガリガリ君の食べすぎて脳に梨汁がたまってるかもしれません。アイスの食べ過ぎは身体も冷えます。

さみしくなったら コンビニでお菓子を 買うつもりさ 買うつもりさ

完璧です。これなら別れた感じがしますし、毎日おいしそうです。さみしいのも心じゃなくてお口だと再定義できそうです。「いやいや、二人でお酒をの魅力は、そんな理ではコントロールできない人間の弱さを歌ってるのが魅力なんですよ。だからこそ人間ってステキじゃないですか。」と、まるで「全国の小京都」ばりのステキ定型コピーを思い浮かべる人がいても不思議ではないのもわかります。二人でお酒を は交際を制御しなさすぎてみたらこんな摩天楼ドラマがみれます。そんな楽しいパラドックス気分にはまずブランデーをどうぞという全国酒屋協会さんのステマのような魅力がサブリミナっているんだと気づきました。

iTunes Music Store がYouTubeかってくらいほぼカバー


交際も別れもパラドックスな方向にイノベーションしてくれて、ブランデーも飲みたくなるそんな 二人でお酒を がマイブームな僕は音源を買おうとiTunesにアクセスした瞬間「えぇ!」と声を出して叫んでしまいました。どれがオリジナルかわからないほど大量なカバー音源の列が表示されたのです。しかも、お名前をみたことがあるような有名な歌手の方も多数いらっしゃる様子。なかなかやり手の全国酒屋協会のマーチャンダイザーさんがいい仕事をされてます。しかも、全部試聴させていただけます。これはおもしろいです。歌手やアレンジによってブランデーが、ワインやビールや焼酎や濁酒になって聞こえます。広瀬倫子さんの音源なんて紅茶みたいです

僕は様奥のおつきあい程度しかお酒飲まないし、大量な音源もほぼ視聴しかしませんが、しばらくは 二人でお酒を で楽しませていただけそうです。皆さんは飲酒運転や肝臓に気をつけてほどほどにお楽しみください。ではチャオ。

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